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アマン タイ ジャーニー ~最新と原点を巡る旅~
2025.09.08
SEASIDE ESCAPE, FOOD & WINE, DISCOVERLY

アマン タイ ジャーニー ~最新と原点を巡る旅~

WRITTEN BY RIRIKA.A and KANA.I

この春、バンコクに新しいアマン、「アマン ナイラート バンコク」が誕生したと聞き、アマンを知り尽くす弊社代表に同行し、私たちは初めてアマンの世界に触れる旅へと出発しました。
今回の旅では、最新のアマン ナイラート バンコクと、アマンの原点であるアマンプリを巡ります。胸の奥に広がる緊張と、それを上回る高揚感に包まれながら日本を出発しました。

東京からおよそ6時間のフライトを経て、バンコク・スワンナプーム空港へ。
すると、到着した瞬間からアマンのホスピタリティは始まっていました。名前の書かれたボードを手にしたホテルスタッフが迎えてくれ、スムーズに入国審査を通過。
その後、用意された最新のBMW7シリーズに乗り、バンコクの街並みを眺めながら一路ホテルへ向かいました。
およそ1時間で辿り着いた「アマン ナイラート バンコク」は、大都市の中心にありながらも、隣接するナイラート公園の豊かな緑に抱かれ、喧騒を忘れさせる静けさをたたえていました。まさに都会の中のオアシスに、最初の一歩を踏み入れた瞬間でした。

 

エレベーターでレセプションのある9階へ上がり、扉が開くと柔らかく上品な香りが広がるのと同時に、まず目に飛び込んでくるのは、レセプションデスクの背後を飾る約3,000個のセラミック製コマを模したアートウォール。
圧倒的な存在感に迎えられながらロビーへ進むと、右手にはチャムチュリー(ネムの木)をモチーフにした高さ12メートルの彫刻がそびえ、その足元には幻想的に浮かぶランタンが広がっていました。

この神秘的な空間に包み込まれながらチェックインを終え、客室へ入るとウェルカムレターとともにウェルカムシャンパンや葉の形をしたチョコレートが。

92㎡という広々とした空間に加え、天井から床まで続く大きな窓からはナイラート公園の緑豊かな景観とバンコクの街並みを一望でき、心が解き放たれる感覚を覚えました。インテリアはグレーやベージュを基調とした落ち着いた色味で統一され、洗練された静けさに包まれながらゆっくりと過ごすことができます。

そもそもホテル名にあるナイラートとは、1910年から続くタイでは著名な財閥のひとつであるナイラート一族に由来しています。
隣接するナイラート公園内にある「ナイラートヘリテージハウス」はかつて一族が暮らしていた邸宅であり、現在はミュージアムとして一般公開されています。
ここは通常、時間指定のあるグループツアーでのみ見学可能ですが、アマン ナイラート バンコクの宿泊者に限ってはプライベートガイド付きで自由に見学することができるとのことで早速見学に向かいました。

館内には浴衣や伊万里焼、さらには秋篠宮ご一家との写真など、日本にゆかりのある品々が数多く展示されていました。
ナイラート一族の中には、日本へ渡った最初の交換留学生もいたそうで、そこから両国の深い交流が始まったのだと知り、遠く離れたタイで日本との結びつきを感じられることに私たち自身も驚きと親しみを覚えました。

さらに、ナイラート公園にはロビーで目にした高さ12メートルの彫刻のモチーフにもなった、樹齢100年を超えるチャムチュリーが今も力強く残されています。その堂々とした姿と自然の生命力はまさに圧巻でした。

ナイラート一族の歩みに触れたあとでホテルへ戻ると、不思議なことに、これまで気にも留めなかった装飾のひとつひとつが、一族の存在を静かに語りかけてくるように映りました。
部屋の入り口には公園内にある蓮の花を模したアートが飾られていたり、部屋の天井を見ればヘリテージハウスの屋根と同じ三層構造が再現されていたり…さらに部屋に置かれていたあの葉の形のチョコレートは、チャムチュリーの葉を型取ったものということにも気づかされたのでした。ホテル内、客室内を見れば見るほど、先ほどまではなかった新しい発見があり、自然とホテルへの愛着が深まっていくのを感じました。

アマン ナイラート バンコクは、アマンの中でも唯一ホテル名に“人名”が冠されているホテルであり、土着の文化や歴史への敬意を大切にしているアマンが、特に“人物”にフォーカスしているところは、他のアマンとは違うユニークな点でもあります。
タイにとって、国の発展に大きな影響を与えてきたナイラート一族は欠かすことのできない存在だからこそ、アマンは彼らへの敬意を表してこの地を新たなホテルの舞台にしたのでしょう。
そしてここは宿泊施設であると同時に、ナイラート一族が紡いできた歴史や精神を未来へとつなぐ場所でもあるのだと感じました。

このホテルでの体験を彩るのは建築や装飾だけではありません。アマンが創業以来大切にしているおもてなしが加わることで、その時間はより豊かで心に残るものになります。チェックインからチェックアウト当日まで、少しの時間の外出でも、部屋へ戻ると毎回必ずハウスキーピングによってすべてが美しく整えられていました。また感じのよい挨拶とともに名前を呼んでくれることや、プールサイドでカクテルを頼んだ際にサインを求められなかったことも印象的でした。
こうした一つひとつの細やかな心配りとホスピタリティに驚くとともに、アマンを初めて体験した私たちはアマンマジックの一端を感じることができました。客室数がわずか52室であることも、このようなきめ細やかで洗練されたサービスを可能にしているのでしょう。数々のアマンを訪れてきた代表も、アマンが当初から持ち続けているフィロソフィーや安らぎといった、変わることのないアマンらしさを感じた様子でした。

滞在中の食体験もまた、アマン ナイラート バンコクの魅力です。今回はイタリア料理のArvaと、鉄板焼きのHioriで食事を楽しみました。
Arva
ではアラカルトでパスタやカルパッチョなどを注文。本格的なイタリア料理はどれもプレゼンテーションは華やかで美しく、味もシンプルながらも深みがあり、落ち着きと上品さを感じました。また、ワインメニューも豊富なため、料理に合わせて選ぶ楽しみがあり、ソムリエとの会話も弾みました。

19階にあるHioriは宿泊者のみが予約可能な鉄板焼きレストランで、店名には「火を織りなす」という意味が込められています。
HIORI JOURNEY」というコースをオーダーし、メインにはロブスターを選びました。
日本人シェフが手がける繊細な一品は、器や盛り付けまで細部にまでこだわられており、すべてが絶品でした。また、厳選した日本酒や野菜を日本からわざわざ取り寄せているとの事で、その妥協しない姿勢に驚きを感じました。ここではシェフが目の前で調理してくださるので、味だけではなく料理の音まで楽しむことができ、臨場感に満ちたひとときが心まで満たしてくれました。

アマン ナイラート バンコクでの贅沢な滞在の余韻に浸りながら、次に向かったのは1988年に開業したプーケットにある最初のアマン、「アマンプリ」。

プーケット国際空港から車でおよそ1時間。
ついにアマンプリへ到着しエントランスをくぐると、目の前に広がっていたのは象徴的なブラックプール。鏡のように空と木々を映し出すプールとその先に続くエメラルドブルーの海は、一枚の絵画のような美しさを描き出していました。その圧倒的な景観に思わず息をのみ、立ち尽くしてしまいました。

感動冷めやらぬまま客室へ向かうと、そこにはまた違った魅力がありました。寺院を思わせる外観、タイの伝統建築である格子を取り入れた内装や家具、さらにオブジェとして飾られた伝統工芸品の数々。これらからは温もりと気品が感じられます。
驚いたのは、これらが創業当初から使用されているものだということです。どれもが37年という歳月を経ているとは思えないほど、美しく輝いていました。その背景には、毎年約2か月間リゾートをクローズして徹底したメンテナンスや最新の設備を取り入れるなどの改修を行っているという事実がありました。その積み重ねによって、施設はいつまでも美しい輝きを保ち続けるとともに、訪れるゲストに常に快適な滞在を約束しているのです。この毎年のメンテナンスには単に施設を美しく保つ以上の意味が込められているのだと感じました。伝統と革新を両立させるその姿勢こそ、アマンプリが創業以来多くのゲストから愛されている理由なのでしょう。

また、代表も来るたびにリゾートの温かさを肌で感じ、いつ来ても安心できるのは魅力のひとつだと話していたのですが、私はアマンプリに向かう途中で車酔いをしてしまい、到着すると私の様子に気が付いたスタッフがミント成分の入ったアロマを持って来てくれたのです。その細やかな心遣いに感動するとともに気分も和らぎ、その後の滞在を心から楽しむことができました。
さらに、代表曰くリピーターの方にとっては、長年ここで働き続けているスタッフの存在も大きいとのことです。
ゲストの顔と名前だけでなく、以前滞在した時の出来事や好きなことまで覚えていて “Welcome back” と迎えてくれるスタッフ、長年レストランで腕を振るい、いつ来ても変わらぬ味を提供してくれるシェフやチームの姿は、まさにアマンプリの財産であり、多くのゲストが繰り返し足を運ぶ理由になっているのだと感じました。

アマンナイラートバンコクとアマンプリ。

最新と原点、シティホテルとリゾート、まったく異なる個性を持つふたつのアマンですが、そこには共通したスタッフの気配りや、ホテルの細部にまで宿る美意識、ゲストを包み込む温かさ、そしてそれぞれの土地の文化や伝統を大切にするアマンらしさが息づいていました。それと同時に、それぞれが持つ個性や魅力も際立っています。だからこそ一度の旅でその両方を味わえる「アマン・タイ・ジャーニー」は格別であり、他では味わえない体験となるでしょう。

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