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フランス ローヌ川クルーズ by リバーサイド ラヴェル
2025.01.29
FOOD & WINE, DISCOVERY

フランス ローヌ川クルーズ by リバーサイド ラヴェル

一般的にクルーズと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、大型客船に乗っていくつもの国と都市を寄港しながら旅するオーシャンクルーズであろう。
一方で、世界の主要な川では、川沿いの小さな町や村に立ち寄りながら旅をするリバークルーズなるものが有る。オーシャンクルーズと異なるのは、常に川辺の景観を楽しむ事ができること、そして何と言っても”揺れ”とは無縁だということである。

そんなリバークルーズのメッカとも言えるヨーロッパにおいて、とりわけ上質なサービスを誇り、エレガントなラグジュアリーリバークルーズとして評価が高まっているのがリバーサイドコレクションである。
ヨーロッパで活躍した歴史上の音楽家の名を冠した船を3隻保有し、ライン川、モーゼル川、マイン川、ドナウ川、そしてローヌ川とソーヌ川において、それぞれの船を運行している。
オールインクルーシブに加え、最低3泊からのフレキシブルな日程と寄港地で用意されたバラエティに富んだ豊富なエクスカージョン、24時間バトラーサービスとゲスト2名に対してクルー1名という高いレシオが意味する行き届いたサービスが、リバーサイドコレクションの特徴だ。
2024年秋、ローヌ川を拠点に運行しているリバーサイド ラヴェルにて、アヴィニヨンから下流の町アルルまで南下しつつ、そこから上流のリヨンを目指す7泊8日のリバークルーズに出たのだった。

ローヌ川沿岸はフランス屈指のワインの銘醸地あり、タラスコン、シャトー・ニュフ・ド・パップ、ヴィヴィエ、タイン・エルミタージュといった小さな町に立ち寄れるのがこのコースの魅力だ。高速列車で行けばわずか数時間程度の距離を、8日間をかけて旅するのだから優雅で贅沢と言う他ない。アヴィニヨン中心を流れるローヌ川の旧市街にほど近い場所に停泊した、”うなぎの寝床”といった表現がぴったりの細長い船体のラヴェル号に乗り込んだ。
全長135メートル、幅12メートル、ルーフトップを含めた4層構造の船内には全室リバービューの55室のキャビンがあり、チェックインしたキャビンはデッキ3の後方寄り。
清潔感が漂うエレガントでシックなインテリアは居心地良く感じられ、全面ガラスの船窓からはたおやかに流れるローヌ川の水面と長閑な川岸の景観を望むことができた。

乗船中はすべての食事と飲料が含まれるオールインクルーシブながら、今回は事前予約にてワインランク上のプレミアムオールインクルーシブをチョイスしていた。これにより、プレミアムワイン、ミニバー、シャンパーニュといったドリンク類と寄港地でのエクスカージョンが全て含まれることになる。
朝食とランチはビュッフェ形式で、ディナーは日替わりで5コースのメニューが用意され、毎日ソムリエに勧められるままのワインと併せて愉しませてもらった。美食の国フランスの、しかもローヌ川流域を航行する船だけって食事のクオリティの高さは折り紙付きだ。

至れり尽くせりのサービスを満喫する中、乗船中に一回、希望者のみが有料で体験できる特別なディナーがあることを知らされ、迷わず予約したのだった。
ガラス張りのワインセラーが目を引くプライベートダイニングルーム、ヴィンテージルームで催された”ヴィンテージルームエクスペリエンス”と名付けられたディナーは、リバーサイドクルーズのキュリナリーを象徴する記憶に残る体験となった。
7コースメニューとプレミアムワインによるペアリングで、参加費は、一人295ユーロ。正にエクスペリエンスと呼ぶに相応しい期待を超えるひとときだった。リバーサイドに乗船する際には、是非予定に組み込んでいただきたい、価値あるお薦めのエクスペリエンスだ。

そしてもう一つ、リバーサイドクルーズの楽しみはバラエティに富んだエクスカージョンにもある。
カヤッキングやトレッキングといったアドベンチャー、歴史、文化遺産に触れるカルチャーをテーマにしたもの。更に見学とテイスティングにフォーカスしたメニューまで、午前、午後合わせて毎日4種類程度のメニューが用意され、自由に選ぶことが出来る。
もちろん、一日船内でのんびり過ごすこともできるし、停泊中、町を自分自身で散策することも可能だ。

ローヌ川流域はワインの一大生産地ということもあり、エクスカージョン一覧にはワインテイスティングの文字が目立つ。
シャトー・ニュフ・ド・パップとエルミタージュ、そしてリヨン郊外ではマコンの町とフュィッセ村にてそれぞれワイナリーを訪ね、ワイン造りに纏わるストーリーとローカルワインの味わい深さを満喫した。
また、今回のクルーズでなければ訪れることはなかったであろう、小さな町とその周辺の見どころを散策できたのは有意義で、アヴィニヨン郊外にある古代ローマ時代の水道橋、世界遺産ポン・デュ・ガール、やはり世界遺産に登録されているアルルの旧市街に残る円形闘技場は壮観で見ごたえがあり、歴史に浸るひとときとなった。

そして、何より思い出深いエクスカージョンとなったのが、ヴィヴィエ郊外のトリュフファームでのトリュフハンティングだ。訪問したアイメトリュフは、4代続くトリュフ農家で、世界の名立たるミシュランレストランとも契約する著名なトリュフ生産者だ。
トリュフとは一体何であるか、またどのうようにして生育してどうやって採取するか。アイメ氏のレクチャーと共にトレーニングを積んだトリュフ犬によって、実際に地中に生息しているトリュフを探し当てて掘り出すプロセスを見せてくれた。
採取した後は参加者お待ちかねのテイスティングタイム。ファームハウスにて、新鮮なサマートリュフのスライスを乗せたタパスと、お隣さんが造ったというロゼワインとの妙を楽しませていただいた。

ヨーロッパの川を巡るリバークルーズでは、乗船中いくつものロックと呼ばれるダムによって出来た高低差を解消するためのゲートを通過し、また、高さのない古い橋をくぐることもしばしば。リバーサイド ラヴェルの船体が、細く長い設計になっている所以だ。
時間に捕らわれることなく、南仏に広がる長閑な農村風景と、時折現れる古い町並みを眺めながらのクルーズの旅は優雅そのもの。
そう、ラヴェル作の有名な曲「ボレロ」のように、ローヌ川をゆっくりと、そして着実に終着地リヨンまでの川面を滑走したのだった。

毎夕、夕食を終えてキャビンに戻ると、ターンダウンされたベッドの上に決まって翌日のスケジュールと天気予報、そして寄港地の地図が置いてあり、わくわく感を高めてくれた。
今回のラヴェル号によるローヌ川クルーズは、もう一度リバーサイドクルーズの船に乗ってみたいと心底思えるものだった。次回は、リバーサイド モーツァルト号に乗船してドナウ川を楽しむことにしたい。

※リバーサイド ドビュッシーは、ライン川、モーゼル川、マイン川を運行し、モーツァルトはドナウ川を運行している。船のグレードとサービスに差はなく、訪れたい国と町、クルーズのシーズンで選びたい。

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