アマヌサヴィラにて思う
アマヌサがあった丘の奥深くに、ヴィラが存在するのはあまり知られていない。
2009年にアマヌサヴィラの名称で誕生した5ユニットのヴィラは、9年の時を経てアマンヴィラス アット ヌサドュアへと進化し今尚ゲストを迎え入れている。
2018年2月、アマヌサがクローズするタイミングで一人滞在し、過去の出会いと軌跡に思いを巡らせた。
アマンにおけるヴィラの歴史は、アマンリゾートの創業者だったエイドリアン・ゼッカ氏が自らの別荘を持つべく、ジャングルに覆われたプーケットの半島を開発したことに端を発する。
アマンにおけるヴィラのはじまりであり、アマンリゾートそのものスタートとなった。
ホテルではなく”Home”というコンセプトに戦略めいたものはなく、ピュアな発想によるものだった。こんなストーリーを知れば益々ヴィラに惹かれないはずがない。
アマンに限らず、世界のリゾートにおいてヴィラがホテルのカテゴリーとしてすっかり定着した昨今、”24時間プライベートバトラー”もまたよく耳にするサービス面での”売り文句”となった。
しかしながら、本来はベネフィットであるはずのこのサービスを、うまく活用できた経験に乏しい。
ここアマンヴィラアットヌサドュアでの2人のバトラーによる”付かず離れず”のサービスを体験し、そんな事を考えたりもする。
圧倒的にスペーシャスな空間とアマヌサの流れを組む建築デザイン、そして洗練されたバトラーサービスと比類なきプライバシー性の高さのどれもが”Home”としての居心地の良さを保ちつつ、快適な非日常を演出してくれている。
最終日の夜は、気心の知れた仲間を招いてプールサイドでのプライベートディナーを楽しんだ。
どんな有名レストランでも叶わないであろう、思い出深いひとときとなった。
アマヌサに泊まれなくなったことに寂しさを感じるものの、今後もバリを訪れた際にはアマヌサが残したもう一つの”Home”アマンヴィラ アット ヌサドュアに帰りたい。
そして満喫したい、ゼッカ氏が当時描いた夢に思いを馳せながら・・・。
RECOMMENDATIONS
非公開: “Home”を受け継ぐ AMAN VILLAS AT NUSA DUA 3泊5日
長年愛され、惜しまれつつクローズすることとなったアマヌサのマインドを引き継ぐ、アマン ヴィラ アット ヌサドゥア。2人の専属バトラーとプライベートシェフによる極上のホスピタリティで、優雅なバリの滞在をお楽しみください。
Amanusa Forever!
2017年もカウントダウンに入った頃、突如としてアマヌサ閉館のニュースが飛び込んで来た。
あのアマヌサがクローズするとは、想像だにしなかった信じがたい知らせである。
事の真偽を確認し、事実と分かるや、寂しさと郷愁の念が込み上げてきた。