エントランスを抜けるとそこはそこは別世界。
改装前の歴史を重んじつつ、コンテンポラリーなタッチが程良いさじ加減で加えられたホテルは、とても心地よい。
フランス革命の舞台、コンコルド広場に面する場所に、著名人を魅了してきた「オテル ドゥ クリヨン ローズウッド ホテル」が、2017年に4年もの歳月をかけリニューアルオープンを果たした。
約80の部屋、30を越えるスイートの中で、特にお勧めをしたい部屋は、シグネチャースイートと呼ばれる贅を尽くしたな10室のみの部屋タイプ。そのうちの2室はファッションデザイナー、カール・ラガーフェルドが装飾を手がけた部屋である。
そしていくつかのバーやレストランに新しい息吹をもたらしたのは、アート・ディレクターの アリーヌ・アスマー・ダマンが指揮した3人の著名インテリア・デザイナー。
どの部屋も、家具やオブジェはアンティークとモダンのミックス。ベッドリネンにはクリヨンだけの特別な素材が用いられ、エスプレッソマシーンはレザーでくるまれ、食器はクリストフ、ハンガーはトスカニーニ。バスルームにはBURYが並べられるなど、ディテールにも最高の気遣い。
イニシャル入りの枕やランドリーケースもまた、粋な演出だ。